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MONO TWELITE信号強度測定器の製作

 MONO TWELITEを使った装置の電波放射特性を同じくTWELITEを使った受信機が出力するLQI値を使って簡単に測定しようと「ESP32 & 2.8" G_LCD一体型ユニットの製作(2)」で作った受信装置を使ってみたのですが、被測定物の向きを変えて測る度に受信装置のところに読みに行かなければならなかったり、人が近づくことでLQI値が変動したりして不便でしたので、受信装置からWiFi でUDPを使ってデータを送信できるようにしようと考えました。
そしてこの際、以前やりかけて中断していた子供の「宝探しゲーム」(アマチュア無線でやるフォックスハンティングのようなもの)用の機能も追加して測定器(受信機)を完成しておくことにしました。

写真1は完成した受信機の外観で、図1は回路構成です。

写真1 TWELITE信号強度測定器
SignalMeter.jpg


図1 システムダイヤグラム
信号レベルメーターシステム図.jpg


関連資料は以下からダウンロードできます。
・回路図
・基板作製方法
・組み立て方法
・使用方法
・ソフトウェア

 ゲーム機能も持たせたのでちょっと複雑になっていますが、 UDPでのデータ送信だけであれば至ってシンプルでICはTWELITE, ESP32と3.3V Regだけで構成できます。

 ゲーム用の受信機は以前「ESP32 & 2.8" G_LCD一体型ユニットの製作(2)」で作製したものを使って信号強度をグラフィックLCDに表示したものを作ったのですが、天気の良い日に外に出て使ってみたら周囲の明るさに埋もれて画面が全く見えず使い物になりませんでしたので今回はLEDバーを使う事にしました。
 音量でも距離感をつかめないかと思い信号強度に応じてデジタルボリュームで音量操作をしてみたのですが、LEDバーと同じ20ステップでボリュームカーブ特性を持たせても1ステップの違いが余りはっきりとせず駄目でした。
そこで信号強度に応じて周波数を変えるようにしたところ1ステップの違いでも分かりやすくなりました。


ゲームモードについて

 送信機のTWELITE CUEをアンテナを上にして高さ約 1.5mに設置した場合、受信機(信号強度測定器)が検出できた距離は CUEの信号出力設定がTX1 で凡そ6m、TX2が凡そ20mでした。TX3は30m以上ですが測定場所が狭かったので距離は測定していません。
受信機を地面の高さにすると通信距離は短くなるので、送信機の電波が飛び過ぎの時は設置位置を低くして対応する方法も考えられます。

 プレイする場所の広さによって送信機の信号出力を選択しますが、出力が大きすぎると受信できる範囲が広すぎて目的物の存在範囲を絞り込みづらくなったり 受信機の信号検出LED(緑)が多く点灯して煩わしさを感じるかもしれません。
また実際に公園で使ったところ、フェンスなどの金属物による反射が影響する様で思わぬところで電波が強くなり惑わされることがありました。
こうしたことから出力は必要以上には大きくしない方が良さそうです。
逆に金属物のある近くには送信機を設置しないようにします。家の中で使ってみたところ鉄骨が使われているので送信機の位置がなかなか見つかりませんでした。ビルの中でも同様だと思います。

 受信機のLEDバーは、目安としてTX1の場合の青ゾーンは凡そ5m以内、TX2,TX3の場合の青ゾーンは凡そ10m以内になるようにしてあります。ただしこれはTWELITE CUEを改造したものを送信機に使った場合で、アンテナの異なる他のTWELITEを使った場合は当てはまりません。その場合はプログラム内のLEDバー用閾値の見直しをしてください。

 今回送信機にTWELITE CUEを使ったのはたまたま手元にあったこともあるのですが、基板アンテナも付き小型でコンパクトな仕様になっているからです。加速度センサーや磁気センサーも載っているのでこの用途にはもったいないのですが、他のTWELITEを買ってもケースや基板、電池ホルダーの取り付けなどをする手間やコストを考えるとあまり変わらなくなってしまうのではないかと思います。(CUEは税込み約2500円)
もちろん他のTWELITEでも良いのですが、アプリは標準アプリにしたり モード設定ピンの接続変更が必要になったりする思います。(「使用法」の「TWELITE設定」を参照してください。)


電池寿命
 
 単三ニッケル水素電池(Fujitsu HR-3UTHC, Ni-MH 2450mAh)をフル充電して動作時間を調べました。
(TWELITE送信機は0.33秒間隔で送信)

・受信機エンジニアモード、LEDバーはシングルモードで0.33秒おきのWiFi UDP通信をした場合で 13.5時間。
・受信機ゲームモード、LEDバーはマルチモード(20 LED全て点灯)で 12時間。
・受信機ゲームモード、LEDバーはシングルモード(青LED1個点灯)で 18.5時間。

LEDバーはマルチモードで点灯数が多いとWiFiより消費電流が多いようです。

TWELITE CUE送信機側は正確な時間は測定していませんが、新品のコイン電池(Golden Power CR2032)を使い送信出力TX2設定で3日間ぐらい連続使用できました。


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