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赤外線遮断検出による動体検知装置

 前記事「侵入者害獣撃退装置」で海外の農場に設置した装置を紹介しましたが、そこでは動体検出に焦電センサーを使っていてその検出距離は最大17m程度だったので実際には余裕を取って14m間隔で設置しました。現地で設置してみて感じたのはやはり検出距離が短いなあという事で、少なくとも30mは欲しいと思いました。
農場ということで日当たりは良いのでソーラー電源を使えることから、以前作った赤外線遮断検知方式のセンサーを改善してより実用的なものにするべく検討することにしました。

赤外線遮断検出装置構成図
IR遮断検出装置構成図.jpg

実機写真
IR遮断検出装置写真.jpg

赤外線リモコン用デバイスを使った動体検知 (1)」、「赤外線リモコン用デバイスを使った動体検知 (2)」では基本的な装置の回路と構造を決めましたが、製作や実際の設置においてちょっと難しかしい面もあったので今回変更しました。
 赤外線送受信間の距離が長くなるとどうしても発光部、受光部の角度の調整が必要なる事があり、これについては見た目は良くないですが発光部・受光部のみをユニットとして分離して取り付け自由度を増し、また設置調整をしやすくしました。
 主回路に繋がる発光・受光ユニットの数は欲張って夫々最大4個対応の回路にしていましたが、1本のポールに4つもあると あるユニットの調整作業中に他のユニットが動いてしまう事もあり作業しずらいので、最大2個接続の回路にしました。

 受光感度を上げるために受光モジュールにレンズ(本来はパワーLED放射光の集光用)を付け、且つレンズ周辺をアルミ蒸着フィルムで覆って内部反射させることで入ってきた光をできるだけ受光できるようにしました。発光側LEDは既に放射角が絞られているのでレンズは使わずそのままで使用しています。
これで赤外線の到達距離は凡そ40mありましたが、実際に安定して使える距離は30乃至35m程度だと思います。
なお、発光ユニットを2個接近して使用すると到達距離は62mあったので実使用距離は50m程度取れそうです。
 設置しやすさは別として、IR LEDの数を増やしたり個々のIR LEDの電流を増やしたりすれば距離はもっと伸ばせると思います。ただその際にはIR送信機のソーラー電源や3.3Vレギュレーターの容量も検討してください。

対応する親機は「各種動体検知装置に対応した統合型親機」で紹介しているものです。

製作関連資料の閲覧・ダウンロードは以下で出来ます。
回路図
送信機製作
受信機製作
ソフトウェア
使用法説明


屋内設置用の製作

 倉庫内に赤外線遮断検出装置を設置したいとの要望があったので屋内使用のものを製作しました。

屋内型の写真
IR遮断検出装置(屋内型) 写真.jpg

・電源はIR送信機、IR受信機共にACアダプターを使用しています。
・遮断検出時は親機への通報と共に赤青のパワーLEDのフラッシングによる警報を発します。
・2線検出/準2線検出用に基板はIR発光器とIR受光器を接続するコネクターを有しています。但しIR受信機の回路は上の記事のものと異なる構成で、2線検出/準2線検出の場合は2つの検出線が同時に遮断された時(AND)のみ検知判定され、いずれかの遮断が遮断されただけでは検知判定されません(OR判定はできない)。

関連資料の閲覧・ダウンロードは以下で出来ます。
回路図
製作方法
ソフトウェア
使用法説明


===== 関連記事 =====
赤外線リモコン用デバイスを使った動体検知 (1)
赤外線リモコン用デバイスを使った動体検知 (2)
各種動体検知装置に対応した統合型親機

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侵入者害獣撃退装置

 知人の依頼で海外の農場に侵入者ならびに害獣の撃退装置を設置することになり、次の物を製作したので紹介します。

1. センサー機からの検知信号でフラッシングするLEDフラッシャー。
2. センサー機自体にLEDフラッシングによる警告機能を持たせたもの。
3. 市販の防犯/防獣器の光・音アラームを本体外のセンサー機からの信号にも対応するようにしたもの。

侵入警報装置.jpg
設置機のフラッシング状態(ビデオ) => こちら

ここで言うセンサー機は圃場侵入者検知通報装置で製作したセンサー機(孫機)をベースにしており、上記装置でフラッシングや音の出す以外にも子機を介して親機に検知情報を送る事ができるものです。

無線信号の流れ.jpg


回路図、製作方法、ソフトウエアは以下よりダウンロードできます。
LEDフラッシャー
回路図
製作方法
PICソフト

LEDフラッシャー付きセンサー機
回路図
製作方法
PICソフト

改造害獣撃退器
回路図 & 改造方法
PICソフト


ソフトウェア・設定の変更について
 従来2センサー検知(誤検知軽減のため2つのセンサーが一定の時間内に相次いで検出した時のみ検知処理する)では、親機側で孫機の2つのセンサーから送られて来る検出信号を基に検知判定していましたが、LEDフラッシャーや害獣撃退器個々にもこの判定処理をさせると消費電力も増えるのでセンサー機(孫機)で検知判定を行うことにしました。またこれは送信頻度も減らせるのでセンサーが多い時の通信干渉によるエラーリスクの軽減にもなります。
ということでセンサー機(圃場侵入者検知通報装置で言うところの孫機)のPICプログラムは以下の物をお使いください。
なお「LEDフラッシャー付きセンサー機」のPICプログラムにはこの機能を既に盛り込んであります。

圃場侵入者の検知通報装置 (2/2)仕様の孫機用PICソフト

現在「圃場侵入者の検知通報装置 (2/2)」で使用しているPIC16F1827用のみ作ってあり、「圃場侵入者の検知通報装置 (1/2)」で使っているPIC12F1840用の物は準備してありません。必要な場合はPIC16F1827用を参考に作成していただけますようお願い致します。

このプログラムを使用する場合親機の設定方法も変更が必要になります。
このほか子機・孫機のグルーピングとPICプログラム内の設定変更に関する説明も含め下記の資料をご覧ください。

設定資料


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