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猿検知通報装置 新子機製作

 猿検知装置の自作センサー部主要部品である高感度フレネルレンズが購入できない状態であることから、最近の記事では自作センサーを使わずPanasonicのPaPIRsを使用した子機のケース構造を紹介してきました。
=> 参照

しかし趣味としてはPaPIRsを使うのはシンプルすぎて余り面白くありません。
やはりアナログ波形を見ながら回路を弄る方がデバイスの特性なども理解できて勉強にもなるし面白いです。
今回は、入手困難ではありますが高感度フレネルレンズと自作センサー回路を使った子機の製作方法をまとめておきます。
(以前購入したレンズを使って作った古い回路の子機を回収して回路とケースを新しいものにすることもあって、方法をまとめました。将来、もしレンズが入手できるようになったら役立つものと思います。)

さて、これまで作った自作センサー回路を使った子機のサイズが大きくなった主な要因は電源(電池)でした。TWELITE動作時の電源変動の影響をセンサーが受けないよう、単一2個、単三2個の2系統を使っていた為です。
しかし、その後この課題は解決し電源は1系統にすることができ、更に思ったより消費電力が小さかったことから電池のサイズダウンが出来ましたので新たなケース構造にしてみました。

自作センサーユニットを使った子機の写真
新子機写真.jpg


製作方法は以下にアクセスしてください。
センサーユニット製作方法 => 参照
送信基板製作方法  => 参照
円筒型子機製作方法=> 参照
角型子機製作方法 => 参照 

(角型子機について)
円筒型子機の場合は他の子機のセンサーとの間で「2センサー検知*」を行うことが出来ますが、角型子機の場合は一つの子機にある2つのセンサーを使って「2センサー検知」を行うことになります。(角型でも他の子機との「2センサー検知」はできないこともないが無駄な使い方になる。)
この場合2つのセンサーを平行に配置したのでは誤検知対策として殆ど無意味で、ある程度角度を付けて2つのセンサーの検出ライン**間の距離をとることが必要になります。

角度については、2つのセンサーに同時に外乱光が入り込むのを防ぐために2つのセンサーの角度を大きくすれば 検出のための横断距離が大きくなってしまい、逆に横断距離を短くしようとすると角度を小さくするので外乱光で誤検知を起こす可能性が大きくなるというトレードオフがあります。
以前行った円筒型子機での実証実験では2つのセンサーユニットの角度を5度程度にしました。
その結果 誤検知はあまり起きなかったのですが、動物がうろついていたりゆっくり移動していると 規定時間内に2つのセンサーの検出ラインを横切れずに 検知されないということが起きました。(猿ではなく鹿でしたが。)
自作センサーは鹿であれば25m以上の検出距離がありそうで、その場合の検出に必要な横断距離は3m以上と思われます。
今回作った角型子機では2つのセンサー角度を約4度にし、25mでの検出に必要な横断距離は2.5m程度になると思います。

* 2センサー検知:誤検知を防ぐために2つのセンサーが検出したら物体検知したと判断する方法。1つのセンサーの検出のみでは「検知」したと判断しない。
**検出ライン:センサーの中心の延長線。この線を跨いで横切った時点でセンサーの「検出」が発生する。

(追記)
 上記構造ではレンズに取り付けたパイプに虫が巣を作ったり中で死んでいたりしてセンサーが機能していないことがありましたので、時折パイプ内を確認してください。
今後新たな製作ではレンズにパイプを付けるのはやめ、またレンズ周辺に虫が止まれるような所も作らないようにしたいと思います。

<2022.12.07>
センサー電源用に1.5V電池を3個直列に使っていますが「乾電池2本使用の焦電センサー用電源」のDC-DCコンバーターを使う事で電池2本化ができ、ケースの小型化にもつながります。
参考:乾電池2本化した円筒型子機製作 => 参照
他のプロジェクト用子機ですが類似回路のもので、構造の参考になります。

<2023.06.20追記>
自作焦電センサー回路を使った動体検知」の回路もご覧ください。


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