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猿検知装置用センサーの代替品

2020.11.2 当記事は追記などで読みづらくなったので編集し直しました。

猿検知装置の実験用にセンサーユニットを作ろうと超高感度フレネルレンズ AE-01(AK-FL1) 単品を購入しようとしたのですが、売ってません。ディスコンになったのかもしれません。
検出性能に関わる大事な部分なので非常に困るのですが、手をこまねいていても仕方ないので代替の方法を検討しました。

EKMC1604111 / EKMC1603111
まずは市販されている入手可能なレンズを D203Bを使った自作回路センサーでいくつか確かめてみたのですが満足できる検出距離が得られませんでした。
そんな中、手元に以前購入したPanasonicのセンサーでEKMC1604111 というのがあったのでこれを検討してみました。
元々はこの部品を使って猿検知装置を作ろうとしたのですが、超高感度フレネルレンズの存在を知った時にその性能がよかったので以後それを使うことを前提で進めてきた結果、EKMC1604111は日の目を見ておりませんでした。

EKMC1604111は複眼レンズなのでドーム中央のレンズ以外はすべてマスキングして検出距離を調べてみました。(自分でセンサー延長上を横断してどこまで検知するか測定)
その結果検出距離は約13m ありました。超高感度フレネルレンズと自作回路では 約 25m でしたのでかなり距離はかなり短くなりますが、それまでに調べた中ではベストでしたのでこれを代替としようとしました。
ところが通販で調べたところ値段が 1,500円程度と高かったので インターネットで探したところ、レンズ違いでEKMC1603111というのが秋月電子で500円程で販売されていたので これを何とかして使おうと思いました。
図1 にあるようにフレネルレンズの取り付け角を45度回転する必要があるのですが、検出距離はEKMC1604111より大きく約15mになりました。レンズが若干大きくなるせいかもしれません。

(注意) 検出距離は環境条件や被検知物種類やサイズなどによって影響を受けて変わります。 当記事内の検出距離データは保証値ではありません。

図1 フレネルレンズと焦電素子の角度
図1_フレネルレンズと焦電素子の角度.jpg

EKMB1303111K
最近(2020.7月)秋月電子のカタログにEKMB1301111Kというセンサーが1,080円で販売されているのを見つけました。これは動作電圧DC2.3~4.0V, 消費電流6uAで電池駆動に適したデバイスです。
ただレンズが標準検出タイプのもので検出距離は5mです。レンズが長距離検出タイプのEKMB1303111Kというデバイスが存在するのですが秋月電子では販売されておらず、他の通販で値段を調べたら2,000~3,000円位しますので購入は諦めました。
そこで、秋月電子でEKMB1301111K(1,080円)とEKMC1603111(520円)を購入し、前者のセンサーと後者のレンズを組み合わせてEKMB1303111Kを作ってみました。
図1に示すようにレンズ角度を変えて取り付け、検出距離を調べたところ約19mありEKMC1603111より感度が良さそうです。

EKMC1603111の消費電流が170uAなのでEKMB1303111Kを使えば電池の寿命はかなり長くなる(他の回路や漏洩電流の影響があるので簡単には算出できませんが3倍以上にはなると思います)ので、電池のコストを考えるとEKMB1303111Kが1,080円程度で販売されれば大変有用です。(秋月電子さん、お願いします。)

EKMB1303111Kの中央部分の小さなレンズで19mの検出距離があるのなら高感度フレネルレンズを使えば相当 検出距離を伸ばせるのではないかと興味を持ち測定してみましたが、レンズが大きくなった割には伸びずに25mぐらいでした。
(実際には高感度レンズも入手困難ですし、センサーもレンズにフィットせず取り付けも難しいのでこの組み合わせでの実使用はしませんが、参考までに測定しました。)
センサー別に検出距離をまとめると以下のようになります。

検出距離比較表.png


センサー回路図
検出部、送信部の回路はこちらを参照願います。
TWELITEのアプリやセンサー数によって回路が異なります。

検出部:センサー回路2 またはセンサー回路3
送信部:送信回路2、送信回路2A または 送信回路3

<2023.01.18追記>
PaPIRs焦電センサーを使った無線子機の製作(最新仕様)」で、子機の小型化、ソーラー電源化を含めた内容を書きました。 <追記終わり>


子機製作例
乾電池を使った角型子機の製作 => 参照
ソーラー電源を使った円筒型子機の製作 => 参照
EKMB1303111Kを使った円筒型子機の製作 => 参照 (2020.11.7 追加)
*EKMB1303111Kを使った猿検知用子機(2センサー検出)の実験機を作り 単四電池を使い電池寿命試験をしたところ4か月以上は十分持ちそうな様子ですので、容量が単四の3倍程度はあるという単三電池を使えば1年以上持つと思われます。 そこで単三電池を使った子機をできるだけ小さく作ってみました。

参考:乾電池2本化した円筒型子機 => 参照 (2022.12.07追加)
他のプロジェクト用子機ですが類似回路のもので、構造の参考になります。


2センサー検出方式について <2023.07.02追記>
「猿検知通報装置の製作」の自作焦電センサー回路のユニットは草木の揺れや入射光による誤検出が多かったので”2センサー検出方式”を用いて誤検出を軽減しました。 この方法はPaPIRsを使うようになってもそのまま受け継いでいたのですが、実験機を使ったその後の評価でPaPIRsは誤検出が少ないことが分かり、実際には2センサー検出方式でなく通常の1センサー検出でも良い場合が多くあるように思われます。
電池寿命や部品コストにも影響する事ですので、まずは1センサー検出を行い 誤検出が多いようであれば2センサー検出方式にするというような方法を採っても良いのではないでしょうか。
*PaPIRsのレンズはは中央のレンズ以外はマスキングした状態で実験。


赤外線遮断方式 (2021.12.25追記)
焦電センサーではありませんが、ある程度日照があるところでしたらこちらの方法も使えるかもしれません。


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